横浜・歴史的建造物(関内・山手)

    横浜の歴史は古くはありませんが、開港にともなう事跡や横浜らしい景観を作り出して
   いる建造物が多々あります。横浜市は、「歴史を生かしたまちづくり要綱」に基づき横浜
   市認定歴史的建造物」を定めていますが、ここでは、それらに限らず、重要あるいは趣の
   ある建造物を訪ねてみようと思います。



  1 神奈川県庁本庁舎(キングの塔)
 
    神奈川県庁本庁舎は、県内で最初に国登録有形文化財に指定されています。現在の建物は、
   関東大震災(大正12年9月1日)後に再建されたもので、4代目にあたります。時代柄、
   アール・デコ(装飾化された幾何学的な線とパターン化されたモチーフ、原色による対比表
   現が特徴)の影響を受け、それと親和性のあるライト様式(表面に溝を刻んだスクラッチタ
   イルと大谷石の使用と幾何学的な装飾が特徴)を取り入れています。
    1層目が大谷石、2層目がスクラッチタイル、3層目が塔屋となり平行ラインが意識され
   た全体構造、正面玄関及び玄関ホールの装飾、旧貴賓室(3階第3応接室)、旧議場(3階
   大会議場)が見どころです。
    
        横浜市中区日本大通1
        昭和3年10月31日竣工
        鉄骨鉄筋コンクリート造 地上5階、地下1階、塔屋4階建て

    なお、平成31年3月まで、耐震補強工事等により公開の予定はありません。


  2 横浜税関(クイーンの塔)
 
    1859年(安政6年)の横浜開港と同時に「神奈川運上所として開設されましたが、そ
   の後「横浜運上所」、次いで「横浜税関」に改称され、関東大震災後の1934年(昭和9
   年)に、現在の横浜税関本庁舎が竣工しました。2001年に横浜市認定歴史的建造物に認
   定されています。
    イスラム寺院風のドームは「クイーンの塔」として親しまれていますが、高さは51mで、
   三塔の中では一番高い塔となっています
    資料展示室では、横浜港・横浜税関の歴史、密輸の手口、ブランド品の本物、偽物クイズ
   等を見学することができます(無料)。
     
          横浜市中区海岸通1-1
          昭和9年3月竣工
          SRC造 地上5階、地下1階+塔屋(創建時)
          増築部 S造(一部SRC)地上7階(改修後)


  3 横浜市開港記念会館(ジャックの塔)

    開港記念会館(ジャックの塔)は、横浜開港50周年(1909年、明治42年)記念行
   事として建築が計画され、1914年に着工し、1917年に竣工した煉瓦と花崗岩ででき
   た建築物です。関東大震災で崩壊しましたが、1927年に復元再建され、1989年(平
   成元年)にはドーム部も再建されて、国の重要文化財に指定されました。
    館内は見学可能で、ボランティアガイドに案内を頼むこともできます。2階のホールと中
   央階段にあるステンドグラスは一見の価値があります。

          横浜市中区本町1-6
          1917年(大正6年)竣工
          煉瓦造(一部RC、SRC造) 地上2階、地下1階+塔屋5階建
          時計塔の高さ36m


  * 横浜山塔
 
    前出のキングの塔(神奈川県庁本庁舎)、クイーンの塔(横浜税関)、ジャックの塔
   (横浜市開港記念会館)は、横浜三塔と呼ばれ、横浜港のシンボルとなっています。
    三塔を同時に見ることができるスポットとして、①神奈川県庁の正面・郵便局前、②赤
   レンガ倉庫、③大桟橋国際客船ターミナルがあり、目印がつけられていますが、全て廻っ
   て願をかければそれがかなうとの伝説があります。
    なお、他にも、三塔が同時に見えるスポットがありますので、探してみてはどうでしょ
   うか。


  4 神奈川県立歴史博物館

    神奈川県立歴史博物館の旧館部分は、明治37年(1904年)に横浜正金銀行本店と
   して建設され、横浜のみならず日本を代表する近代建築として重要文化財・史跡に指定さ
   れています。外壁に石材を使用した煉瓦造りの建物は、重厚な石造彫刻と大きなドームが
   特徴となっており、ネオ・バロック様式とされる威厳ある外観を有しています。
    関東大震災で3階までの内装と屋上ドームを焼失しましたが、復旧工事によりその後も
   銀行として使用されていました。昭和42年(1967年)年に神奈川県立博物館となっ
   た際に、シンボルであるドームが復元され、平成7年(1995年)年から神奈川県立歴
   史博物館として保存活用されています。屋上ドームは、横浜三塔にあやかって、「エース
   のドーム」という愛称がつけられています。
          
          横浜市中区南仲通5-60
          1904年(明治37年)竣工
          石・煉瓦造 地上3階、地下1階
          ドームの高さ35.7m


  5 旧横浜生糸検査所(横浜第2合同庁舎)

    明治29年(1896年)に本町通りに初代生糸検査所が設けられましたが、関東大震
   災により被害を受け、大正5年(1923年)に現在地に再建されました。
    平成5年に現代的な横浜地方第二合同庁舎が竣工しましたが、その際、創建時に近い形
   での外観復元と併せ、高層部分をセットバックさせることによって景観に配慮しています。
   正面玄関上部には桑の葉をあしらわれた蚕蛾の紋章が掲げられています。
    平成2年(1990年)、横浜市認定歴史的建造物に認定。

          横浜市中区北仲通5-57
          旧建物 1926年(大正15年)竣工
              鉄筋コンクリート造 地上4階、地下1階
          新建物 1993年(平成5年)竣工
              SRC造 地上23階、地下3階


  6 旧横浜生糸検査所附属倉庫事務所

    「旧横浜生糸検査所」の倉庫事務所として倉庫群と併せて建設されましたが、生糸貿易
   で栄えた往時の姿が保存されているのは、この倉庫事務所のみとなっています。設計者は
   横浜に多くの建物を残した遠藤於菟であり、平成19年に横浜市指定有形文化財に指定さ
   れています。
    「北仲BRICK」が通称となっており、みなとみらい線「馬車道駅」2番出口前に位
   置しています。

          横浜市中区北仲通5-57
          1926年(大正15年)竣工
          RC造 地上3階 地下1階
     


  7 旧横浜銀行本店別館(元第一銀行横浜支店)

    昭和4年(1929年)に第一銀行横浜支店として建造され、日本債券信用銀行横浜支
   店を経て、横浜銀行本店別館として使用されていましたが、現在は、ヨコハマ創造都市セ
   ンター(YCC)となっています。
    トスカーナ式円柱による半円形のバルコニーが特徴となっていますが、創建時は旧横浜
   生糸検査所の隣にあったものを、バルコニー部分を曳家して現在地に移転し、残りは解体
   したうえで復元したものです。
    平成15年、横浜市認定歴史的建造物に認定。

          横浜市中区本町6-50-1
          1929年(昭和4年)竣工
          RC造 地上3階 地下1階
     



 

 

 

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